2007年10月から上海で生活しています。 上海の生活、グルメ、旅行、不動産事情など、現地にしかない生の情報をお伝えします。

中国市場における日系IT企業の限界

某日系企業にて、IT部門の取り纏めをしていますが、
最近、中国市場での日系IT業界の限界を感じてきました。

<その1> コア技術はアメリカ依存
 ITのコア技術は、アメリカにガチガチに押さえられているので、
 日系企業が製品で戦うのは非常にシンドイです。

 
 例えばCPUは完全にインテルに押さえ込まれてますよね?
 OSはMicrosoftだし、サーバハードはHP、IBMが強い。
 彼らと製品の技術で戦うのはハッキリ言って無理です。
 コスト競争は?というと、市場への投入数に差が開くと
 もちろん勝てません。日系と欧米系、どちらが市場への投入数が
 多いのか? もちろん欧米系ですよね。
 それならばと日系企業は付加価値をつけて勝負しようとしますが、
 残念ながら今の中国ではそこまで付加価値の高い要求は
 ありません。

 こちらのお客様は工場設立のために、
 必要なIT設備を約3500万かけて導入しましたが、、
 全て欧米企業製品です。(苦笑)


 ファイルサーバはHP社。

 


 他サーバ6台ももちろんHP社。(苦笑)

 


 ネットワーク設備は、全てシスコ社です。
 メールフィルタリングはIronPort。Webフィルタリングは
 BlueCoat社なんです。(苦笑)


 全てアメリカ系です。(苦笑)

 


 食品は中国依存ですが、
 ITは逆にアメリカ依存なんですよね。(笑) 


<その2> ソリューション対応によるコスト増

 製品勝負が出来ない日系企業は、組み合わせによるソリューション
 で対応しようとしますが、こちらはものすごいコストがかかります。
 日系企業にシステムを納める場合、システムの検収は日本側が実施
 する事が多いので、日本並みの品質を求められてしまいます。
 しかし、中国でのSI(ソリューション)作業費用は、日本の1/3しか
 無いんですよ。

 1/3の金額で、日本並みの要求品質を保つには
 営業努力や、コストの安いベンダを使い、更にコスト削減のため、
 我々システム部門の業務プロセスを効率化するしか方法は
 ありませんが・・・

 

 これでは利益率は抑えられてしまいます。
 先ほどの日系企業に納めたシステムも、、、、
 ほとんど儲けは無しです。(苦笑)


<その3> 日系企業は日系企業相手でしか戦えない

 中国で日系企業の占める割合は全体の3%しかないんですよ。
 その3%に、数十社の日系IT企業が必死に戦ってるんです。
 こんな狭い市場で戦ってると、必ずと言って良いほど
 大手ライバル企業とハチ合わせします。

 経験上、ライバル企業が2社以上いる場合は
 儲けがでません。

 ↑写真のお客様がそうでしたが、
 提案内容でうちが有利になった場合、ライバルは必ずと言ってよいほど
 捨て身の大値引きで勝負してくるんですよね。(苦笑)

 まさに自爆テロです。(苦笑)
 この捨て身の自爆テロにはかなり泣かされます。。。

 いくら提案内容が良くても、ライバルが価格を下げると、
 お客さんの関心ポイントは徐々に価格にシフトしていきます。

 こうなると99%価格を下げざるを得なくなり、
 利益は抑えられてしまうんです。

 

 だからこの3%の市場で勝負するのは本当にしんどい。。。
 で、我々日系企業が3%で勝負している中で、
 欧米企業は、なんと!

 残りの97%で戦ってるんですよ。(苦笑)
 恐ろしい。

 この市場では、鉢合わせの確率はそれほど多くないようです。
 万一鉢合わせしても、欧米系は圧倒的市場投入数で、
 コスト構造がしっかりしてますので、価格勝負に持ち込んでも
 勝てるんでしょう。

 悔しいね~。ホント。

 だったら、
 日系企業も97%にアプローチすれば良いじゃん。

 残念ながら、日系企業は欧米企業ほどネームバリューがないんですよ。
 また、中国の非日系企業が日系IT企業に相談を持ちかける理由が
 見当たりません。 ぐはぁ。(苦笑)

 これは、日系企業のワールドワイドでのブランド戦略から考え直さなきゃ
 いけない問題だと思います。

 ソニーやシャープがワールドワイドでのブランド戦略を展開していますが
 彼らに追従して、IT企業も本格的にブランド戦略を考え直すべきだと
 思います。

 もしくは、手っ取り早く、ソニー、シャープと協業し、ソニー、シャープブランドで
 ITを展開するという手もありますけどね。(苦笑)


以上の3点が、日系IT企業がゼロから考えていかなければ
ならない問題だと思います。


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コメント(2)

つよさむらい :

TITLE: 1 ■無題
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うーん興味深い内容ですね
大連に住んでいたときは、東京小街という名前のショッピングゾーンがあったりして、アジアでの日本の地位の高さを感じたものですが、ここ数年の日本企業のネームバリュー低下は著しいものがありますね。

中国を相手にビジネスをするなら・・・
日本人であることをメリットにできるような商売の仕方がなければ、これからは厳しいのかもしれませんね

TITLE: 2 ■ようやくコメント
SECRET: 0
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ごめんなさい、しばらくコメント欄に中国から
アクセスできませんでした。

最近、勢いのあるのは韓国ブランドですね。
中国ではものすごいヒットしてます。

日本ブランドは少しずつ知名度が下がってきている感じが・・・ 汗

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モンリー

上海生活4年目に突入。中国は10年近く携わってます。中国国内で行った主要都市は北京、天津、青島、上海、蘇州、杭州、無錫、南京、寧波、揚州、镇江、開封、温州、広州、深セン、恵州、香港